9/25/2011

TX-50開発キットで遊ぶ その1

株式会社イノテックさんが運営するEM-clubというフォーラムでTX-50開発キットが抽選で当たるキャンペーンがあることを知り、応募してみたら当たったので、(イノテックさん有難うございます。)この基板で遊んでみる。

http://www.em-club.jp/


この基板の特徴はIntel ATOMの組み込み向けE6xx系を採用している点と、手のひらサイズの超小型サイズである点、電解コンデンサやFANなどの寿命部品を一切使用していない点でしょうかね。なかなかすごいです。




とりあえず、電源を入れて感触をみる。
  • デフォルトではACアダプタつなぐと即座に電源ONする仕様ぽい。ディップスイッチで切り替えられるようだ。
  • SDカードスロットがオンボードで備わっており、SDカードからブートできる。
  • SDカードやSATA等、ブートするものがないと内臓EFIShellが起動する。
  • BIOS Setupに入るには「F2」キー
  • BIOSはInsyde H2Oベース
  • 思いのほか起動に時間が掛かる。7~8秒ほど。

といった感じ。で、EM-clubのサイトにTX-50向けMeeGoのOSイメージが公開されているので、試しに起動させてみた。Getting Startedを参考にやってみたけど、これGUI起動しないのかな?ポーティングが完全では無いのか、なんかコマンド打つなり、設定ファイル弄らないとダメなのかな?Getting Startedにもコンソールからルートでログインする所までしか説明ないし。でも、まあ、いっか。今のところ、この基板でMeeGo開発することに、あまり意義を感じないので、深く追求しない。

で、この基板で何して遊ぼうかテーマをずっと考えていたんですが、普通にx86なので、通常のPCでできることをやってもあまり意味がないし、小さくてFANレスなことは実用的なのだが、x86向けのOSやソフトウェアは殆ど難なく動いてしまうだろうから、あんまり開発の余地ないんじゃなかろうか。まあ、そこがATOMのメリットでもあるわけですが。システム全体としてのアプリケーションとしては小型サーバーなども考えられるけど、ソフトインストールして、セッティングして、筐体でっち上げれば完成してしまうしなあ。その手のことは昔、玄箱でさんざんやったし、開発というより活用だし、この基板じゃなくてもできるし。

という感じで、しばらく放置していたんですが、ある日Intelのサイトを眺めていたら、Intel BLDKなるものを発見。よくよく概要をみてみると、要するに組み込みATOM向けBIOS開発キット的なものっぽいっす。で、キットは特にユーザー登録も無く、無償でダウンロード可能にされてて、運命的に、Crown Bay(E6xx + EG20T)をサポートしてるですよ。ああもうこれ、やるしかないよ。そんなわけで、TX-50にIntel BLDKのポーティングを試みることにします。とりあえず、週一くらいでこのテーマに時間を割く予定です。

↓Intel BLDK


しかし、限定的とはいえ、とうとうホビーユーザーがBIOSをビルドできる時代が来てしまいました。これまで、メーカーが大金払って、BIOSベンダーと契約しないとできなかったことが、個人レベルでできてしまうというのは、すばらしいことです。ここからは私の推測ですが、Intel的には現在の組み込み市場で主流のARM勢にATOMで対抗するにはBIOS開発という敷居の高さを下げる必要があったんじゃないかなーと想像します。あわよくば、組み込み系だけでなく、デスクトップ系やモバイル系プラットフォームにもこの潮流を水平展開してほしいものです。

その2に続く。



0 件のコメント:

コメントを投稿